英ワクチン、熊本で製剤化 KMバイオ、アストラゼネカから委託

 英製薬大手アストラゼネカが日本に供給する新型コロナウイルス感染症のワクチンを巡り、熊本市の製薬会社「KMバイオロジクス」は5日、製造に関する業務委託契約を結んだと発表した。同社の合志事業所(熊本県合志市)で、ワクチン原液の濃度を調整したり、容器に填(じゅう  てん)したりする「製剤化」の工程を担う。

 アストラゼネカは、1億2千万回分のワクチンを供給する契約を日本政府と結んでいる。このうち約3千万回分は欧米から輸入するが、残る約9千万回分は日本国内で製造する。このため、日本企業に、製造や保管、配送などの業務を委託するという。

 ワクチンの原液は、バイオ製造の技術を持つ医薬品メーカーのJCRファーマ(兵庫県芦屋市)が生産する。この原液の調整から瓶詰め、包装、品質検査までの工程を、KM社と第一三共(東京)が請け負う。KM社は、合志事業所に新型インフルエンザのワクチンを製造する設備を備えており、新型コロナのワクチン製造にも「菌やウイルスを入れずに包装する環境や、品質検査のノウハウが生かせる」と担当者は話す。

 アストラゼネカは5日、厚生労働省にワクチンを承認申請した。承認されればすぐに出荷できるように、厚労省の審査手続きと並行して、日本国内で生産の準備を始める計画だ。

 一方、KM社は独自にコロナワクチンの開発を進めている。3月末までの臨床試験開始を目指しているが、アストラゼネカの製造を受託しても「自社のワクチン供給に影響が出ないように進める」(担当者)としている。 (石田剛)

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