記録的大雪の北陸…「除雪早く」がかなわなかった理由

 北陸地方を中心とした記録的な大雪について、新潟日報の双方向報道「もっとあなたに特別報道班」が意見を募集したところ、道路除雪に対して感謝の声があった一方で、「遅い」「スムーズにできないのか」と不満や疑問の声も寄せられた。自治体や除雪を担う建設業者らに取材すると、平年以上の降雪があっても、機械や人員をすぐに増やせない現実が浮かび上がってきた。

 新潟地方気象台によると、今冬の累積降雪量(1月20日現在)は新潟県内16の観測地点のうち、正常に観測できた10地点全てで平年を上回った。特に新潟市秋葉区と長岡市は平年の2倍だった。県道路管理課の男性は「除雪してもまた積もった。道が狭くなって車の流れが悪くなり、除雪が間に合わなかった」と話す。

 こうした中、フォロワーからは「昔の大雪時より、除雪車の数や人手が少ないのではないか」との疑問が寄せられた。

 この問いに、下越地方の建設会社幹部は「以前は300人ほど従業員がいたが、今は3分の1くらい」と認めた。20年ほど前から国の構造改革で公共工事が減り、「冬の大雪に備えて大勢を雇えば、春から秋や少雪の時に余る」状態が続く。経営を考え、平年並みの降雪に備えた人員と機械を確保するしかないという。

 また、上越市の建設会社幹部は「道路の渋滞などで燃料が届かず、機械を動かせなかった」と明かした。県建設業協会の担当者は「昔の大雪時は今よりも(除雪をする)夜間や早朝の車の量が少なかったのではないか。車の流れが円滑だった分、除雪しやすかったかもしれない」と推測する。

 道路を管理する国、県、市町村、高速道路会社が緊急時には管轄を超えて除雪する態勢だが、今冬は各地で車の立ち往生や大渋滞が発生。連携に課題も見られた。県は先月、国に「道路管理者間の連携強化」を要望した。「もっと良い方法はないか、話し合いを始めた」としている。

 冬が続く中、一人一人ができることはあるだろうか。

 県や市町村は、路上駐車や車道に雪を出すことが道路除雪を妨げるとして、こうした行為をやめるよう呼び掛けている。

 フォロワーからの「懸命にやってもらった」「夜を徹して作業してくれた」という投稿のように、感謝の思いを伝えることもできることの一つかもしれない。 (新潟日報・大倉奈々絵)

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