天然痘と緒方春朔

 秋月藩医・緒方春朔(しゅんさく)をご存じだろうか。天然痘の予防接種「種痘(しゅとう)」を日本で初めて成功させ、普及に尽力した人物だ。新型コロナウイルスの脅威に直面する今、再評価の機運が高まっている▼朝倉市秋月博物館で開催中の特別展は、国内における天然痘克服の歴史の中で、春朔が果たした功績を紹介。英国医師ジェンナーによる画期的な種痘法が開発されたのは、春朔の種痘成功から6年後。日本に伝わり、急速に広がった背景には、春朔が種痘の重要性を世間に説き、理解の下地を作っていたからだという▼2月14日はバレンタインデーで知られるが、実は「予防接種記念日」でもある。約230年前のこの日、春朔は種痘に成功した。未知の感染症と対峙(たいじ)し、克服した先人たちに思いを巡らせたい。 (横山太郎)

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