「森氏辞任は当然」 九州の聖火ランナーら憤り

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言により辞意を固めたことを受け、九州の聖火ランナーらに「辞任は仕方ない」との受け止めが広がった。

 「聖火ランナーやボランティアは開催できるか不透明な中でも、性別や障害による差別のない社会の実現を目指して五輪を盛り上げようと懸命だった。その熱い思いを踏みにじったのだから辞任は当然」

 福岡県飯塚市の「飯塚国際車いすテニス大会」の大会会長で、同県の聖火ランナーを務める予定の前田恵理さん(66)は言い切る。「わだかまりを抱えた五輪関係者のベクトルをもう一度合わせるため、みんなと同じ目線に立って引っ張ってほしい」と次期会長に期待を込めた。

 2017年の九州豪雨で被災し、聖火ランナーに選ばれた大分県日田市の伊藤元裕さん(69)は「時代遅れの発言。辞めて終わる問題ではないが、辞める以上しょうがない」と話す。「五輪はいろんな国、文化の違いの中で一つになって親睦を図るもの。次の会長は理念を逸脱しないようにして」と注文した。

 熊本市の聖火ランナー、山元三由紀さん(61)も「五輪の精神からしても辞任は仕方ないのでは」と受け止める。一方で「(森氏の発言に)正直、これほど一気に批判が集まるとは思わなかった」と事態の広がりに驚く。

 11日に佐賀市で開かれた男女共同参画に関するフォーラムでオンライン講演した日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事は「(森氏の発言は)残念だ」とし、「いろんな考え方や発想が今の世の中には必要で、違いが新しい何かを生み出す。同じ考えでは生まれない」と訴えた。

 女性活躍をテーマにした企業研修などに取り組む「オフィスat」(福岡市)の阿部博美さん(57)は「(候補者や議席に占める女性の割合を一定以上にする)クオータ制が必要だと改めて感じた」。さらに「女性役員が多いなど、男女共同参画に熱心に取り組んでいる企業の製品を積極的に買うことでも意思表示ができる」と指摘する。

 森氏には「怒りの声によく耳を傾け、OS(基本ソフト)をインストールし直してほしい」と強調した。

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