自炊とうまさの理由 藤崎真二

 削り節ひとつかみと、みそ、刻みねぎを入れた湯飲みに、熱々の湯を注いで待つこと1分。口に含むと、滋味あふれる香りが鼻に抜けた。

 食の取材で味わった鹿児島県に伝わる茶節。本場では茶を注ぐらしいが湯でも十分。体に染み入る感覚が残った。

 うまさには理由がある。かつお節とみそには体をつくるイノシン酸やアミノ酸が含まれる。これが脳内の快感物質の分泌を促し「おいしい」という満足感を導く。さらに神経伝達物質が「もっと食べたい」と思わせる。うまさは、体に必要な物を食べなさいという本能の指示なのだ。

 このうま味についても、開講8年目となる九州大の少人数セミナー「自炊塾」では、経験と分析を通して学ぶ。

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