和のパワースポット【友泉亭・福岡市城南区】

※記事は2014年7月5日付本紙朝刊から。文中の年齢、肩書、名称などの情報はすべて掲載当時のものです※

 こんもりとした庭園の木々に、街の騒音が吸収されるのだろうか。約80匹のコイが泳ぐ池を眺めながら、静けさを楽しむかのように、本館の17・5畳の大広間で横になる人がいる。和風庭園というと襟を正すイメージだが、友泉亭には不思議とリラックスできる雰囲気がある。

 「心の安らぎを求めて来る人が多いですよ」と川野雅照園長(61)。常連である華道教室の女性講師は庭園を眺め、心を落ち着かせてから稽古に臨むという。昨年度の来場者は年間4千人近くおり、外国人観光客も多い。「福岡で最も和を感じさせてくれる」場所だからだそうだ。

 友泉亭は、明治になってからは役場、駐在所などとして使われていたが、炭鉱を経営していた貝島家が購入し、再整備した。その後、福岡市の手に移り、1981年に池の周りを散策しながら楽しむ公園となった。

 見どころは多い。四季を通じ、庭園の約5千本の木々が彩りを添える。モミジは140本以上あり、11月半ばから12月上旬にかけ庭園を真っ赤に染める。5月の藤の花、9月のウスギモクセイ…。四季の美しさだけではない。「こけむす石に朝日や木漏れ日が当たる美しさは毎日見ても飽きません」と川野園長は語る。

 庭園にはパワースポットも。一度、倒木したクロガネモチから枝が伸び、やがてそれが太い幹へと成長し、再生した場所がある。その生命力にあやかりたいと、病人のいる家族が訪れることもあるそうだ。

 静けさと緑の中で、庭園を散策すると不思議と活力が湧いてくる。また来たくなる。

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