トランプ氏弾劾再び無罪 共和党の造反は7人 議会襲撃扇動

 【ワシントン田中伸幸】米上院(定数100)は13日(日本時間14日)、連邦議会議事堂襲撃を巡る弾劾裁判で、支持者に襲撃をあおったとして「反乱扇動」の責任を問われた共和党のトランプ前大統領に無罪評決を出した。民主党(無所属含む)50人、共和党7人の計57人が有罪としたが、有罪評決に必要な全体の3分の2(67人)の賛同には届かなかった。 

 米史上初めて2度の弾劾訴追を受けたトランプ氏は昨年のウクライナ疑惑を巡る裁判に続き、無罪となった。民主党は有罪評決を得た上で、次期大統領選への再挑戦がささやかれるトランプ氏が公職に就く権利を剥奪する採決を目指したが、実現しなかった。ただ、トランプ氏が議事堂襲撃や昨年の大統領選の集計手続きに絡み、司法の場で訴追される可能性は残る。

 トランプ氏は無罪評決直後に声明を発表し、民主党が主導した弾劾の動きを「政治的な報復」と非難。「米国を偉大にするを続けることを楽しみにしている」と言及し、政治活動の継続に強い意欲を示した。

 民主党のバイデン大統領は13日夜の声明で「裁判で弾劾訴追の中身は争われていない。有罪に反対票を投じてもトランプ氏に暴力の責任があると考えている議員はいる」と指摘し、トランプ氏を改めて批判した。

 裁判で検察官役を務めた民主党下院議員は、大統領選の敗北を認めないトランプ氏が、議事堂襲撃当日の1月6日を含む複数の演説で支持者に「死に物狂いで戦う」よう呼び掛けるなど襲撃を扇動したと主張した。

 トランプ氏の弁護団は退任した前大統領を弾劾裁判にかけるのは憲法違反だと主張し、演説での発言と襲撃の因果関係を否定した。

 共和党議員はトランプ氏を支持する保守層からの反発を招きたくないなどの思惑から大半が無罪に投票した。ただ、共和党議員の造反が昨年の弾劾裁判では1人だったのに対し、今回は7人に増加。今後もトランプ氏を党のリーダーとして位置付けるかどうかの党内対立が改めて浮き彫りになった。

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