18歳、体重22キロ。自宅軟禁からはだしで逃れた

#生きづらさ抱えて 04――

 福岡市にある団地の一室で、ミナミ=仮名=は母親から18年間軟禁された。昼間も黒いカーテンで閉ざされ、外の様子を見ることができない。食事は1日1食もあればよかった。

 「部屋から出るな」。母は居間でテレビゲームをしながら監視した。食事や睡眠、何をするにも許可が必要だった。正座を崩せば木刀やハンガーで殴られる。「いっそ殺してくれんかな」。同居する父や姉、兄は素知らぬふりをした。

 きっかけは、保育園で隣の席の子の給食を食べたこと。母は「盗むなんて異常や」と怒鳴り、部屋に閉じ込めるようになった。

 学校には通ったことがない。教員が訪ねてくるたびに、押し入れに隠された。「実家に預けた」。玄関先で対応する、母の上ずった声が聞こえた。「ここにいるよ、助けて」。暗闇からの心の叫びは届かなかった。

 勉強と称し、ノートの升目に同じ文字や言葉を書かされた。「あ」「能無し人間」…。1文字で1...

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