パピオアイスアリーナ休館へ 地域貢献事業も限界

 福岡市で唯一の常設スケートリンク「パピオアイスアリーナ」が3月末にも休館になる見通しになったのは、約20億円に上る累積赤字の解消にめどが立たなくなったためだ。運営する西部ガス都市開発(福岡市)が模索した資金調達案も行き詰まっており、休館後に再開できるかは不透明だ。

 アリーナは1991年、同市・天神地区の再開発事業の一環で閉鎖した「福岡スポーツセンター」のスケート場を引き継ぐ形でオープンした。アリーナを含む複合商業施設は当初、地域貢献事業の一環で西部ガスや西日本鉄道など地場企業10社、福岡市、福岡大学が出資して建設した。

 ただ、約30年が経過して設備老朽化の影響で冷媒に使うフロンガスが漏れる事故が2回発生。改修しても経営改善の見通しは立たず、昨年1月に閉鎖検討を公表した。利用者から存続を求める多くの署名が集まったものの、コロナ禍で西部ガスグループの経営環境も悪化しており、赤字体質のアリーナを支えきれなくなったのが実情だ。

 アリーナは例年約20万人が利用。アイスホッケーやフィギュアなどジュニア世代の育成の場にもなっていた。各競技団体や一般の市民らが立ち上げた「福岡のスケートリンクを守る会」の代表を務める福岡県アイスホッケー連盟の長澤誠治理事長は「常設リンクはスケート文化を残すためにも守りたい。施設ができた経緯を踏まえると、県や市、九州財界からの支援も検討してほしい」と話す。 (山本諒)

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