「声掛けで避難」3割超 大分大が日田を調査「地域共助が大切」

 大分大減災・復興デザイン教育研究センター(大分市)が、昨年7月の記録的豪雨で被害を受けた大分県日田市で行った被災者調査で、自主避難者のうち「近所」「消防団」などの声掛けを行動のきっかけにした人が3割超に上ったことが分かった。災害時は「自分の命は自分で守る」行動が大切だが、同センターの鶴成悦久准教授は「声掛けという地域や家族の共助が、避難時に大事であることが鮮明になった」と話している。

 調査は日田市で災害支援を行うNPO法人「リエラ」に委託。リエラのメンバーが昨年9月から約2カ月かけて聞き取り調査し、住民235人から回答を得た。

 今回の豪雨で避難したと回答したのは135人。このうち避難のきっかけは(複数回答可)、「自分で判断」が87人で最も多かった。次に多いのは「声掛け」で、総回答数152のうち33%を占める50人。内訳は「近所」17人、「家族」17人、「消防団」16人だった。50人のうち2人は複数からの声掛けで避難した。

 一方で「防災無線」は8人、「テレビ」は3人、「ネット」と「ラジオ」はそれぞれ2人だった。

 調査に答えた同市天瀬町桜竹の小野ひとみさん(66)は当時、県外の息子からの「絶対に避難して」と促す電話で、高台に移動させていた車に夫と避難し、一夜を明かしたという。「子どもから連絡がなかったら避難していなかった。自宅が浸水を免れたのは偶然かもしれず、避難して良かったと思う」と振り返った。

 鶴成准教授は「避難を促す声掛けをしたり、受けたりするには、普段から近所同士のコミュニティーづくりが大切。離れた家族への避難の呼び掛けも、手っ取り早い防災対策になる」とアドバイスしている。 (鬼塚淳乃介)

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