障害者アート支援へ有料レンタル 福岡県、報酬還元

 福岡県は2021年度から、障害者が制作した絵画を企業や行政機関に有料で貸し出し、レンタル料の一部を制作者に報酬として還元する事業を始める。障害者にとっては芸術活動への参加や自立支援、貸出先の企業などは社会貢献活動につながり、県は双方に積極的な活用を呼び掛けていく。

 通常の事業所に雇用されるのが難しい障害者が働く「就労継続支援B型事業所」は県内に約500カ所あり、平均工賃は月額1万4218円(18年度実績)。障害年金と合わせても、生活に余力を持てない人は少なくないという。

 これまで、アート作品レンタルを通じて障害者の自立を支援する活動は民間の団体・企業によって全国各地で実施されてきたが、行政主体は珍しいという。県文化振興課は「行政が関わることで、貸出先への信頼性を高められる。活動への参加を広く呼び掛けることもできる」とする。

 事業は障害者アートの商品化に取り組むNPOなどに委託。障害者が描いた絵画の展示用レプリカを1枚につき1カ月3千円で貸し出し、料金の30%は制作者の報酬になる。貸出先は企業や自治体の公共施設、学校などを想定している。

 県は21年度一般会計当初予算案に関連費用1千万円を盛り込んだ。4月から委託先公募などの準備を進め、9月にもレンタルを始める方針。来年3月末までに50件程度の利用を目指す。

(華山哲幸)

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