防災や復興「関心」被災地と差 地方紙協働調査

 本紙「あなたの特命取材班」など読者とつながる報道に取り組む地方紙は3月11日の東日本大震災発生10年を前に、震災への関心や防災意識に関するアンケートを行った。関心度を5(非常に関心がある)~0(全く関心がない)の6段階で尋ねたところ、「5」は岩手、宮城、福島の被災3県で75・9%に達した一方、3県以外は50・4%で、被災地を大幅に下回った。

 協働企画「#311jp」の一環で、29紙が無料通信アプリ「LINE」や紙面で呼び掛けた。40都道府県の1699人が回答。うち被災3県は166人。一般の世論調査とは異なる。

 「発生から何年間ぐらい震災を話題にしたか」の質問には、被災3県の76・5%が現在に至るまでの「9年」と回答。3県以外では「9年」が59・6%と低くなっており、地元行政の情報発信や報道量が影響している可能性が考えられる。

 「被災3県の復興が着実に進んでいるか」との問いには、「とてもそう思う」「まあそう思う」が3県で53・0%だったのに対し、3県以外は28・2%。土地のかさ上げや道路復旧などハード整備が目に見える被災地と、被災地以外では「復興」の捉え方が異なるようだ。

 防災意識についての回答で、三陸地方の言葉「津波てんでんこ」(各自がてんでばらばらに逃げろ、との教訓。他者の避難も促す効果もある)の意味を被災3県で知る人は、震災後に理解した人も含めて約8割。3県以外では意味を知らない人が5割に上った。

 災害時の避難場所を知っている割合は、被災3県92・8%、3県以外85・3%といずれも高い傾向を示した。ただ、「ハザードマップの内容を理解している」「避難後の集合場所を家族間で決めている」については、被災3県がそれぞれ45・8%、48・2%で、3県以外が36・9%、39・1%。被災経験の有無に関係なく、浸透はいまひとつのようだ。

 東北大災害科学国際研究所の佐藤翔輔准教授(災害情報学)は「集合場所を決めておくことは震災の重要な教訓」と指摘。ハザードマップについても「避難所は(豪雨や地震など)災害によっては対応していない可能性があり、きちんと確認してほしい」と注意を促している。

 

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