「地味で堅実」政策の核見えぬ10年…次の針路は

【連載 小川知事辞職㊦】

 22日午後。福岡県副知事の服部誠太郎は、知事小川洋から託された辞表を県議会議長に提出したその足で県庁8階の庁議室に向かった。緊急招集され神妙な面持ちで待つ幹部職員たち。服部は知事のメッセージを読み上げ、げきを飛ばした。「県政に滞りがないよう職員一丸で取り組もう」

 県はこの日午前、過去最大となる総額2兆円超の2021年度当初予算案を県議会定例会に提案した。スマート農業、コミュニティーバス運行、不妊治療助成拡充…。小川が病床から指揮した予算案には、2年前の知事選で掲げた公約に関連する政策も多分に盛り込まれている。

 ただ、この予算案が県議会で可決、成立しても、そのまま執行するかしないかは新しい知事次第だ。4月11日に投開票される知事選では、各候補がそれぞれの思いを込めた公約を掲げて県民に信を問う。

 「うちの課の新規事業はどうなるんだ」。突然訪れた10年ぶりのトップ交代に、中堅職員は戸惑いを隠さなかった。

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 11年4月から10年間続いた「小川県政」が3月24日に幕を閉じる。初当選から「県民幸福度日本一」をスローガンに掲げた小川。自動車産業など商工政策に予算を傾注した前知事の麻生渡とは対極的に、産業振興から福祉までまんべんなく主要施策を振り分けた。

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