北島、リオつかんだ「最後のびわ湖」へ けが乗り越え新たなスタート

 28日の第76回大会を最後に滋賀での開催を終了し、大阪マラソンと統合されるびわ湖毎日マラソンに2016年リオデジャネイロ五輪代表の北島寿典(安川電機)が出場する。リオ切符をつかみとった同年以来、5年ぶりの出場となる。

 「今年で最後と聞いたんで、出るしかないと思った」。36歳は今回一般参加でエントリーした。

 リオの代表権をつかんだ16年の大会も一般参加だった。前年の15年に初マラソンの延岡西日本、シドニーを制し、自信をつけた。さらに、びわ湖毎日の1週間前に行われた東京マラソンで日本人トップが2時間10分台に終わっていた。

 五輪代表へ「チャンスはある」と意識して臨んだびわ湖。北島は35キロすぎから痛くなった脇腹を押さえながら走り抜いた。鬼のような形相で1人、また1人と抜き、2時間9分16秒、日本人トップの2位。「後にも先にも一番根性を見せられた」と振り返った。

 だが、激走の代償は大きかった。大会後に左アキレス腱(けん)を痛め、本番のリオは94位。「完走するだけの走りになってしまった」。その後も痛みは続き、治っても再発の繰り返し。「いい時(の状態)を早く取り戻したい。そこにいけないんだったら走る意味がない」。駅伝でも安川電機に貢献できずに苦しんだが「それでもいさせてもらえた」と感謝する。リオ後に走った唯一のマラソンだった19年12月の福岡国際では、2時間17分10秒、23位。約3年4カ月ぶりのマラソンで「充実感があった」と自分自身に安堵(あんど)した。

 「五輪に選ばれた後にいろいろと経験できたことが大きい」と実感を込める。「久しぶりにいい形でマラソンに向き合える。何かしら得るものがあったらいいと思います」。最後のびわ湖が新たなスタートになる。 (向吉三郎)

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