「来年の受験もコロナなら…」中高生、学校見学もままならず

 国公立大の2次試験が25日に始まり、受験シーズンは終盤を迎えた。新型コロナウイルス禍の中、初めての大学入学共通テストを経験するなどさまざまな苦労を強いられ、手探りで勉強してきた受験生たち。同じように、来年に受験を控えた中高生も不安な思いを抱えながら学業に励んでいる。「オープンキャンパスはあるの?」「休校になる可能性は?」。西日本新聞「あなたの特命取材班」に、未来の受験生たちから声が寄せられた。

 「今年もオープンキャンパスが開かれなければ、志望校を変えるかもしれない」。神奈川県の高校2年の男子生徒(17)はこう明かす。受験するのは関東の私立大など五つ。昨年は大半の志望校がオープンキャンパスを開催しなかった。参加できた学校でも、グループで学内の一部を回っただけ。大学のことを十分に知ることができなかった。

 「部活動の練習風景を見たい」。吹奏楽部に所属する福岡県宮若市の中学2年の女子生徒(14)は、志望校を県内の私立高に決めている。中1の時、その高校の生徒たちと一緒に演奏したことで憧れた。ただ、学校見学が中止になったらという不安が拭えない。

 自分の中学が再び休校になった場合の不安もつきまとう。昨年の休校期間中は、学校が動画投稿サイトに授業を配信。だが、本数も少なく内容もよく分からなかった。休校中、塾で補う同級生もいた。女子生徒の保護者(44)は「余裕があれば塾に行かせられるけど…。子どもにしわ寄せがいき、申し訳なく感じる」。コロナ禍で経済格差をより強く感じるようになった。

 九州大医学部への進学を目標にする同県久留米市の明善高2年、作田光汰朗さん(17)にとって、修学行や演劇部のコンテストなど楽しみにしていた多くの行事が中止になった。それでも、「受験を控えた3年生もいるし仕方ない」と納得してきた。「何ができて何ができないのか、見通せないことが不安だ」

 大学入学共通テストの当日、塾で同じ問題を受けた。難しかった。来年は受験者数が増えて倍率が上がるかもしれない-。目指すのは小児科医。幼少時、体が弱かった自分の心身をケアしてくれた。将来、その現場に立つために、一つでも不安材料を減らして、受験に臨みたいと思っている。

 (小林稔子)

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