早田ひな、TリーグMVP 得意の形にこだわり、敗れた相手に雪辱

 最後は得意な形にこだわった。1ゲームで争う最終第5試合。早田(日本生命)は10-6から木村(神奈川)の粘りにあってジュースとされた後、左腕からのフォアドライブで2連続得点。「エースとしてみんなに勝利を届けたいと強い気持ちだった」。涙をこぼし、喜びをかみしめた。

 木村には第3試合で1-3で敗れた。昨年11月の開幕戦でも対戦して0-3の完敗。木村戦を含めて2敗を喫し、チームも神奈川に負けただけに「思うようなプレーができず、開幕戦のことがよぎった」と振り返る。

 1月の全日本選手権後は故障の影響でリーグ戦を欠場し、この日が約1カ月半ぶりの公式戦だった。試合勘が欠け、得意のフォアハンドドライブでミスを連発。「フォアを決めることができれば負けることはないと言い聞かせた」。第5試合は思い切って強打を繰り出し、リズムを引き寄せた。「私らしく勝ちきることができた」。笑顔を見せた早田をみつめた村上恭和総監督も「自分で(負けて)物語をつくって、5番(第5試合)で締めた。『早田ひな物語』ですね」と笑った。

 シーズン15勝4敗で2019年に続く自身2度目のリーグ最優秀選手(MVP)も獲得。3月からは国際大会の出場も再開する。「時差調整、PCR検査など、いつもと違う感覚になると思う。試合に勝つために自分をコントロールしたい」。北九州市出身の20歳。24年パリ五輪出場を目標にした物語が始まる。 (伊藤瀬里加)

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