白杖にセンサー、駅ホーム転落防止装置 福工高生が優秀賞

 視覚障害者の鉄道駅での転落事故が後を絶たない中、福岡工業高(福岡市早良区)の生徒たちが製作したホームの危険域を知らせる装置が、第18回高校生技術・アイディアコンテスト全国大会(全国工業高等学校長協会主催)で最優秀賞に次ぐ2席の優秀賞を受賞した。「目が不自由な人のために役立つシステムづくりに向け、専門的な知識を生かすことができた」と生徒たちは自信を深めている。

 装置はまず、駅のホームにループ電線を配置し、電線から出る磁気に駅の案内などのメッセージを流す音声信号を入れ込む。視覚障害者は白杖の先に取り付けたセンサーで磁気を感知し、イヤホンを使って音声信号を音声メッセージとして聞き取ることができる。

 音声はループの内側は大きく、外側は小さいため、白杖の先が内側を越え、外側の線路側に入った途端、イヤホンの音声が急激に小さくなり、転落防止の注意を促す仕組みだ。

 製作したのは、高木萌生さんら電気工学科3年生の6人。富永英二講師(66)の指導の下、昨年6月から課題研究の授業で取り組んだ。生徒たちは、富永講師が開発した、電流が周囲に発生させる磁気の強さを計測できる装置で実験中、ループ電線の内側と外側で磁気の強さが異なる点に着目。視覚障害者の駅での転落事故を報道で知った生徒から、こうした磁界の現象を転落防止に生かせるではないかとの提案があり、開発を進めることになった。

 生徒たちは、課題研究の授業があった日は、放課後も製作を続け、音声の強弱が明確に分かるように、電流の大きさを調整したり、センサーや音声信号を増幅する部品の組み合わせを試したり、試行錯誤の末に完成させた。

 高木さんは「横断歩道橋や交差点など、さまざまな場所で活用できる技術。目の不自由な人の不安が取り除けるようチーム一丸で成し遂げた装置づくりの経験を、社会に出ても生かしていきたい」と話していた。 (下村佳史)

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