競走馬の余生を支える

 競馬場のレースで目の前を駆けるサラブレッドを見ていると爽快な気分になり、悩みやストレスを一時的に忘れさせてくれる。ただ、穏やかに余生を過ごせる競走馬は多くない。関係者によると、成績が振るわないと殺処分されるケースも少なくないそうだ。競馬で気分転換をしている身としては罪悪感に近いものを抱き続けてきた。

 引退馬に新たな「仕事」を与え、わずかでも処分される馬を減らそうと取り組む牧場が佐賀県江北町にある。運営する永松良太さん(40)は、かつて地方競馬場で働いた経験から、馬の行く末を案じてきた。2008年に念願の牧場を設立し、現在は引退馬2頭を受け入れている。

 馬の活躍の場は伝統行事の流鏑馬(やぶさめ)。「地域と関わりながら馬に新たな役割を与えるには流鏑馬だった」。今後は受け入れ頭数を増やす考えだと聞く。馬の居場所をつくり、地域と結ぶ活動にエールを送り続けたい。 (河野潤一郎)

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