「ママ友たちが監視」女が母親にうそ、孤立図る

 福岡県篠栗町で昨年4月、5歳の男児を餓死させたとして保護責任者遺棄致死容疑で母親と知人の女が逮捕された事件で、知人の女が母親に対し「外出中はママ友たちから監視されている」とうそを言って信じさせていたことが、捜査関係者などへの取材で分かった。県警は、母親を友人たちから孤立させることで、現金をだまし取って十分な食事を与えていないことが発覚しないようにしたとみている。

 逮捕されたのは、母親の碇(いかり)利恵容疑者(39)と知人の赤堀恵美子容疑者(48)。赤堀容疑者は「旦那さんが浮気している」とうそを言い、碇容疑者は2019年5月に離婚した。裁判費用などの名目で現金を繰り返し詐取し、碇容疑者宅に出入りして食事の量を管理するようになったとみられる。

 関係者によると、2人は子どもが同じ幼稚園に通う縁で知り合い、赤堀容疑者は18年5月ごろから、碇容疑者に「悪口を言われている」「LINE(無料通信アプリ)のグループから外されている」などとだまし、他のママ友たちと疎遠にさせた。

 さらに「ママ友たちが(子どものしつけを巡る)裁判を起こしたので、(碇容疑者が)しつけをちゃんとしなかったら罰金を払わないといけなくなった。ママ友たちは、外でずっと見張っている」とうその話を作り上げた。碇容疑者は信じ、赤堀容疑者を頼って他の友人たちと付き合わなくなったという。

 また、赤堀容疑者は、事件と無関係のママ友を「ボス」と呼び、「ボスが浮気調査費を立て替えてくれている。監視カメラで見られているので、子どもを甘やかしたらいけない」と言い、自宅も監視されていると思い込ませた。碇容疑者が指示に従わなかった際には屋外に長時間立たせたり、睡眠を取らせず子どもの世話をさせたりした。

 亡くなった三男の翔士郎ちゃんにも「留守番の練習」として自宅で1人にし、無断で外に出たり食べ物を口にしたりすると、罰として食事を与えず、押し入れに閉じ込めたこともあったという。

 一方、赤堀容疑者は知人に対しては「(碇容疑者宅は)電気が止まっていて、食べ物を持って行ってやりよる」と説明していた。鍋を運ぶ姿を見た近所の住民は「親族でもないのに、面倒見が良い人と思っていた」と話す。赤堀容疑者はまた、友人に「(碇容疑者が)男性にのぼせて借金を作った」と架空の話を吹聴したこともあったという。

 県警によると、赤堀容疑者は「食事の管理は一切していない」などと否認している。 (木村知寛、山口新太郎、古川大二)

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