日鉄が鹿島の高炉1基休止 高機能材の生産ライン、九州拠点化

 日本製鉄は5日、2021~25年度の5年間で国内製鉄事業の要員を1万人超減らすことなどを盛り込んだ経営計画を発表した。国内市場の縮小に加え、世界の鉄鋼生産の約6割を占める中国の将来的な需要減が見込まれるため。東日本製鉄所鹿島地区(茨城県鹿嶋市)の高炉1基も25年3月末をめどに休止し、主要製品の生産ラインを九州などに集約する。

 粗鋼生産能力は約2割減となる。橋本英二社長はオンラインの記者会見で「大きく市場が変わっている。自社の技術や商品力が生きるところにシフトする以外にない」と強調した。

 関西製鉄所和歌山地区(和歌山市)の高炉1基の休止も今年9月末に1年前倒しする。高炉2基がある瀬戸内製鉄所呉地区(広島県呉市)の閉鎖も決まっており、日鉄の高炉は現在の14基から10基になる。コスト削減効果は年間1500億円に上る見通しという。

 また高機能のハイカーボン材の生産ラインを現在の4拠点から九州製鉄所八幡地区(北九州市)など2拠点に集約。厚板も九州製鉄所大分地区(大分市)など2拠点にまとめる。

 再編に伴う1万人の要員減はグループ会社を含めた国内製鉄事業の約2割に当たる規模だが、雇用は維持し、他部門への配置転換などで対応する。

 50年に温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す方針も示した。大型電炉を使った高級鋼材の生産や、水素を使った製鉄の実用化を目指す。橋本社長は「ハードルが高い技術で、政府の支援が欠かせない」と述べた。

(石田剛)

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