困り事の相談も 古賀市でやさしい日本語教室盛況

 近年、外国人技能実習生が増加している福岡県古賀市は、実習生が地域になじみ、生活情報を得る場になるようにと「やさしい日本語教室」を開いている。現在はオンラインで実施中。ベトナム、ネパールなどの実習生たちはパートナーとして参加する10~70代の市民と会話を楽しみ、新型コロナウイルス禍の暮らしでの困りごとを相談したりしながら、対面での再会を心待ちにする。

 「日本の暮らしでびっくりしたことは?」「ベトナムでは交通は右側通行だけど、日本は左側、よく間違えます」-。月2回、仕事が終わった夜7時からインターネットの会議システムを使って対話が始まる。技能実習生と市職員、市民パートナーとで4~6人のグループを組み、近況を報告し合う。

 ベトナム人の女性3人は食肉加工工場に勤める。仕事内容について、「1羽の鶏を手羽、ももと別々にしていきます。ベトナムでもしていました」と話すと、70代の市民パートナーが「日本でも昔は、自分の家で鶏をさばいていましたね」と懐かしげに応じる。会話の流れの中で文法や単語を自然に教えている。

 実習生の中には、国内の別の地から移ってきた人もいる。「福岡は言葉が難しい。『おらん』『わからん』『いらん』。職場で教えてもらいました」「それは博多弁といいます」。会話に加わっていた市職員が、方言を併記した外国人向けガイドブックを作成中であることを説明した。

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 工業団地がある古賀市では技能実習生が年々増えており、現在は約350人。長引くコロナ禍で外出を控え、最低限の買い出し以外は職場と宿舎との往復だけになっている人も多い。

 福岡都市圏で日本語教室を開いているNPO「多文化共生プロジェクト」が昨年8月から週1回、対面式の「やさしい日本語教室」を始めた。同プロジェクトの深江新太郎代表は「日本語が通じないことで実習先とこじれてしまうケースもある。解決の手だてが住民が交わる形での日本語教室だ」と話す。

 12月からは市が主体となって教室を継続しているが、緊急事態宣言でオンラインに移行。技能実習生たちはもともと、祖国とのやりとりでオンラインツールを使い慣れており、市職員が教わる場面もある。他県に転出した実習生もつながりを求めて参加してくる。

 市民パートナーには高校生、大学生など若者も参加。福岡工業大城東高(福岡市東区)1年の石丸葵さん(16)は「私もベトナム語であいさつや自己紹介ができるようになりたい。それがその国を本当に知ることだと思う」と話す。

 「コロナの注射(ワクチン接種)は、外国人はいつごろ受けられるのですか」。ある実習生が尋ねた。「コロナ禍で不安を抱えながらも産業を支えてくれている人たち。聞きたい情報をきめ細かに伝えられる場にしたい」と担当の古賀市職員は実感する。今年4月に対面教室が再開するまで、オンラインで信頼関係を築こうと考えている。 (今井知可子)

13日、日本語ボランティア研修 城南区の市民団体

 福岡市城南区の市民団体「ふくおか地域日本語の会」(石川多美子代表)は13日午後2時~4時半にビデオ会議用アプリ「Zoom(ズーム)」を使ったオンライン日本語ボランティア研修会を開く。参加者を募集している。

 研修会では日本語教師やボランティア活動の講師のほか、NPO法人代表ら3人が出席。「やさしい日本語」を通して自分のコミュニケーション方法や言葉の使い方を振り返る。

 対象者は日本語ボランティアや日本語教師らで先着30人。参加費は1000円(銀行振り込み)。希望者はパソコンやスマートフォン、タブレットが必要で、事前に接続テストもできる。

 問い合わせはck-nihongo@nethome.ne.jp

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