「にゃんたま旅館」ピンチ 保護猫100匹、コロナ禍で餌代が負担に

 野良猫の保護活動に取り組む老舗館「新玉旅館」が大分県別府市にある。猫好きの間では「にゃんたま旅館」の愛称で親しまれているが、約100匹の猫の餌代や治療費が大きな負担になっている。新型コロナウイルスの影響で売り上げが例年よりも5分の1ほどに減少。苦境に立たされながらも、猫たちの幸せを願って奮闘する旅館に足を運んでみた。

 旅館の中に入ると、ガラス越しに猫たちが愛嬌(あいきょう)を振りまく。館内には13~3畳の猫専用部屋が8カ所ある。今はコロナ禍で猫と触れ合うことができないが、アクリル板越しに猫を眺められるように工夫。ゴールデンウイーク(GW)までには猫部屋の一部を開放し、宿泊客が出入りできるようにしたいと構想中だ。

アクリル板越しに猫たちの姿が見られる

 

 4代目おかみの後藤藤恵さん(60)は約20年前、野良猫を助けたことがきっかけで保護活動を始めた。これまでに不妊・去勢手術やワクチン接種した300匹以上を新しい飼い主に無料で譲ってきた。病気や高齢で引き取り手のない猫は最期まで面倒を見ている。

 約15年前には保護猫「ミルク」と出会った。宿泊客や家族の背中に乗り、前足で交互に長時間踏み続けるしぐさがマッサージをしているように見えると話題に。旅行予約サイトの「看板猫ランキング」で16年から2年連続で1位に輝いた。

元看板猫「ミルク」を背中に乗せる後藤藤恵さん

 

 「猫旅館」として有名になったが、旅館の敷地内に猫を捨てる人も増えた。今では館内の保護猫は約70匹。さらに周辺で暮らす約30匹の地域猫も世話する。計100匹の餌代や治療費は毎月70万円以上かかる。心配した宿泊客らが支援金を集めたが今月で底をつく。

 後藤さんは「多頭飼育崩壊には絶対したくないので、猫たちのためにも乗り切りたい。眺めるだけでも癒やされるので会いに来てほしい」。新玉旅館=0977(22)8166。 (穴井友梨)

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