九州新幹線全線に脱線防止ガード 地震対策強化

 JR九州は、九州新幹線鹿児島ルート(博多-鹿児島中央)の一部区間でレールに設置している「脱線防止ガード」を全区間に拡大する方針を明らかにした。12日で全線開通から10年。2016年の熊本地震では回送列車が脱線しており、地震対策を強化する。

 ガードはレール内側に並行して設置する金属製装置で、地震の揺れによる新幹線車両の脱線を防ぐ。12~19年度に新大牟田(福岡県大牟田市)-川内(鹿児島県薩摩川内市)間の断層近くなど、地震発生リスクが最も高いとされる計約85キロで設置完了した。

 博多-鹿児島中央間では、設置完了区間に次いでリスクが高い場所が計約90キロ点在する。新型コロナウイルスの影響で経営環境が悪化したため事業化は見送っている。残る川内-鹿児島中央間の計約10キロと合わせて収支が改善次第、取りかかる方針。

 レールは鉄道・運輸機構が所有。設置には1キロ当たり1億円かかり、計100億円程度が必要になるという。青柳俊彦社長は取材に「客需要が回復し、体力が戻ってから取り組む」と述べた。東海道・山陽新幹線などでも設置が進んでいる。熊本地震では6両編成の回送列車が脱線。けが人はなかった。

 (布谷真基、古川剛光)

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