福岡国際映画祭の終了提案 実行委、上映延べ3152作品

 アジア各国・地域の新作や話題作を上映してきた「アジアフォーカス・福岡国際映画祭」について、実行委員会(会長・久保田勇夫西日本シティ銀行会長)が2020年度で映画祭を終了する方針を総会に提案していることが10日、分かった。総会決議をもって実行委も解散が決まる。映画祭は昨年9月の第30回で終止符を打つことになる。国際交流の推進を目的に設立したが、近年の情報通信技術や交通手段が発展して交流が活発化し「映画祭の当初の役割を果たした」(実行委)としている。

 実行委事務局の福岡市によると、映画祭はアジア各国の文化や芸術を紹介してきた「福岡アジアマンス(現アジアンパーティ)」の主要事業として1991年から毎年開催。これまで延べ39カ国・地域の3152作品を上映し、約66万人が観覧。コンペティション形式でなく幅広いアジア作品を集めた映画祭として、多くの映画ファンを魅了してきた。

 だが新型コロナウイルスの感染拡大で規模を縮小した昨年、主催事業の来場者数は1万人を下回り過去最低に。一定の国際映画祭の質を担保するには入場料や協賛金などの事業費が1億円必要とされるが、ここ数年は1億円を割り込み「非常に厳しい」(実行委)状況だったという。

 市内には民間映画祭も複数誕生したが、コロナ禍で苦境に立たされており、市は継続実施に向けた支援が必要と判断。映画祭の人脈や開催のノウハウを民間事業者に引き継ぎ、民間主導の映画祭を支援する形へ方針転換する。映像産業振興にも注力する方針だ。

 実行委はコロナ禍のため委員を招集せず、15日の回答期限で書面による総会議決を求めている。賛成が多数になれば映画祭の終了が正式に決定する。

 (塩入雄一郎)

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