全日本剣道女子、決勝は中村OG対決 諸岡が制す

 全日本女子剣道選手権は14日、長野市ホワイトリングで開かれ、20歳の諸岡温子3段(東京・中大2年)が初出場優勝を飾った。決勝は福岡・中村学園女子高の1学年上の山崎里奈4段(宮崎・明大3年)と対戦し、延長戦で面を決めた。

 日本最高峰の大会で、初出場から一気に頂点まで駆け上がった。「自分が優勝したという実感が湧かなくて…」。諸岡は試合後もしばらく、夢見心地だった。

 決勝は「憧れる先輩」と尊敬する山崎との一戦。規定の5分が過ぎ、延長戦に突入。1分19秒、小手に飛び込んだ山崎に対して「体が自然と反応した」と応じ、すかさず面を繰り出した。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全日本剣道連盟は、密着状態で発声や呼吸によって飛沫(ひまつ)が飛ぶリスクが高いつばぜり合いを極力避けるようにと指導。引き技が得意な諸岡は最初、戸惑ったという。それでも、「打たないと、自分の気持ちも上がらない」と、体当たりした瞬間に引き技を打つ練習を繰り返した。決勝でも積極的に狙い、練習の成果を「今日は出せたかな」とうなずいた。

 福岡市出身で、高校時代は2、3年時に2年連続で全国選抜、玉竜旗、全国総体の「高校3冠」を経験。卒業後は中大に進学したが、コロナ禍の今季は学生の大会が軒並み中止となった。道場で約2カ月間も稽古ができなかったのは、小学2年生で剣道を始めて初の経験。「剣道ができることは当たり前じゃないと気づいた」。体力の低下を防ぐため、走り込みや素振りを重ね、トレーニング動画を中大のチームメートと共有してモチベーションを高めてきた。

 かつての仲間の存在も刺激となった。準優勝の山崎をはじめ、中村学園女子高のOGが多数出場し、16強に5人、8強に3人も名を連ねた。「めちゃくちゃうれしかった。いろんな人と話ができて、同じ目標に向かって、自分も頑張らないといけないと思った」と笑みをこぼした諸岡。「5月には(学生の)大会があるので、きょうの反省点を生かしたい」。日本一にも浮かれることなく、次の目標に視線を向けていた。 (伊藤瀬里加)

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