男性の方がコロナ重症化、世界で共通

 新型コロナウイルスに感染した場合、男性が女性よりも重症化率や死亡率が高いことが、日本だけでなく世界各国で報告されている。感染症に詳しい医師は、主な要因に「血の固まりやすさ」を挙げ、対応策として適切な水分補給を勧める。

 厚生労働省によると、今月10日までに国内で新型コロナに感染し亡くなった男性は4473人、女性は3109人。死亡率は男性が1・9%、女性は1・6%となっている。

 英国などの研究チームは、47カ国・地域の感染者約311万人(昨年1~6月)のデータを調査。男性は女性より重症化しやすく、死亡率も1・39倍高いとする分析結果を昨年12月に発表した。集中治療室に運ばれる割合も、男性が女性の3倍に上った。この傾向は各国に共通するという。

 男性が重症化するリスクについて、久留米大の溝口充志(あつし)教授(免疫学)は「男性の方が、血栓(血の塊)ができやすいことが関係している」と指摘する。

 溝口教授によると、一般的に男性はホルモンなどの関係で血液中の赤血球が多く、運動量などが影響して脱水状態になりやすい。脱水状態になると血液がどろどろになり、血栓ができやすいという。

 新型コロナ感染の症状の一つに食欲不振があり、食物や水分を十分に取らないと血栓ができる恐れが高まる。血栓により血管が詰まることで臓器障害などを招く「血栓症」を引き起こし、急性呼吸不全などで亡くなることが多くなるという。発熱や下痢でも脱水状態になり、血栓症を起こしやすくなってしまう。動脈硬化の傾向も男性が強く、心筋梗塞の既往症や高血圧といった基礎疾患が多いことも重症化の要因に挙げられる。

 血栓症を防ぐために、どう対応すればいいのか。溝口教授は「小まめな水分補給」を提案。心臓や腎臓に基礎疾患がある人や高齢者が注意する点について「多量の水を一気に飲むと心臓などに負担がかかる。少量を小まめに」と助言する。適度な運動も大切という。

 男性の重症化の要因を巡ってはほかに、過剰な免疫反応(サイトカインストーム)が男性に起こりやすい▽男性ホルモンが感染リスクを高めている-などの知見がある。

 (小林稔子)

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