「鉄の絆」釜石へ職員派遣10年 北九州延べ454人

 北九州市は、東日本大震災をきっかけにスタートした岩手県釜石市への支援職員の派遣を今月で終える。「鉄の街」という共通点が縁で、延べ454人を送った。釜石の被災経験を防災教育に生かす取り組みが2020年度から始まるなど新たな取り組みも生まれ、今後は両市の子どもたちの交流を進める計画だ。この10年で、互いに支え合う「鉄の絆」が結ばれた。

3月で一区切り、これからは子どもたちが交流

 当初は東北、関東の広いエリアに派遣していたが、「一点集中」に転換。官営八幡製鉄所が置かれた鉄の街として、国内初の洋式高炉による鉄づくりに成功した釜石に派遣先を決めた。

 震災の年の8月に拠点「釜石デスク」を釜石市役所内に設置、一時は十数人が常駐した。避難所の運営、がれき処理仮設住宅の整備、区画整理、用地買収…。幅広くバックアップした。

 釜石が再生可能エネルギーで賄う地域の電力をIT技術で管理する「スマートコミュニティ事業」を導入する際には、先進事例で得た知見を提供した。復興公営住宅には太陽光パネルや蓄電池が並ぶ。釜石デスクの初代責任者、東義浩建設局長は「少しでも復興を前進させたいとの思いだった」と力を込める。釜石市の佐々木勝総務企画部長は「負荷の大きい仕事も率先して担ってくれた。感謝しかない。困ったとき、助け合える関係であり続けたい」と希望を込める。

 (岩谷瞬)

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