中野、攻守両面で走力発揮 U24の17歳 横内監督が期待語る
U-24(24歳以下)日本代表の横内昭展監督(北九州市出身)が本紙の単独取材に応じ、メンバー選考などについて語った。 (聞き手・構成=末継智章)
-17歳の中野(鳥栖ユース)を初選出した。
「以前から年代別代表の活動を通じて知っていたが、今季の活躍が非常に素晴らしい。好調なJ1鳥栖でDFラインの一角として大きな存在になっている」
-一番の成長は。
「守備だけ、攻撃だけでなく攻守とも関わっており、それだけの走力を発揮できている。守備では今季失点がなく、1試合ずつ自信が生まれている」
-将来を見据えて選んだ側面が大きいのか。東京五輪出場の可能性は。
「パリ五輪やフル代表を見据えた伸びしろも加味しているが、現時点で東京五輪の可能性がある選手を今回選んだ」
-九州出身では大迫(広島)=鹿児島県出水市出身=と田川(FC東京)=長崎県諫早市出身=も選ばれた。
「大迫は昨年(広島で)少し出られない時期があったが、今年はポジションを奪い取っている。精神面で一皮むけているかなと期待している。田川もけがが多かったが、今季はFC東京のサッカーに慣れ、本来のアグレッシブさやゴール前での強引さが出てきた」
-久保建(ヘタフェ)や堂安(ビーレフェルト)らフル代表経験者も選ばれた。
「アルゼンチンも非常に質の高い選手ばかりで、技術だけでなくタフさも備えたチーム。ボールに激しく向かうなど、自分たちがどれだけやれるか。地元の福岡で披露できるのがうれしい」
-福岡市出身の冨安(ボローニャ)は同時期活動するフル代表に入った。五輪本番まで仲間と合わせる機会は少ない。
「この年代で一緒に戦ってきた選手は多いので、彼が入ってもチームが乱れることはない。彼だけがリーダーでは五輪でメダルを取るのは難しい。今回選んだ中でリーダーシップを発揮する選手が何人も出てほしい」
-6月にベスト電器スタジアム(福岡市)であるU-24の試合で新メンバーが入る可能性は。
「(五輪本番まで)ぎりぎりかもしれないが、僕らが悩むぐらい出てきてほしい。九州にも(候補の)テーブルの上に何人かいる」