新電力どう?785人の回答 安さ利点、安定性に懸念 

 電力小売り全面自由化から4月で5年。西日本新聞「あなたの特命取材班」は、無料通信アプリLINE(ライン)でつながる九州の「あな特通信員」に、新電力の利用状況などに関するアンケートを実施し、785人が回答を寄せた。電気料金の安さなど新電力の利点を挙げる声の一方、安定供給への懸念などから切り替えに慎重な意見も聞かれた。

 自由化について「知っている」「だいたい知っている」とした人は76・2%に達し、認知度は低くない。

 ただ、新電力に切り替えた人は回答者の23・6%にとどまり、73・0%は九州電力と契約している。福岡県中間市の女性会社員(47)は「地方だと宣伝もあまりないし、実際に安くなる効果も感じにくい」。

 切り替えた理由(複数回答)は「携帯電話や都市ガスなど、ほかのサービスとの組み合わせで割安」が最も多く、「安さ」が重要な判断基準になっていた。

 再生可能エネルギーの推進や地元応援などのプランを選択した人もいた。同県筑紫野市の女性会社員(45)は「東日本大震災以来、原発は廃止するべきだと思った」と原発に頼らない電源に切り替えたという。

 マンションの管理組合などが一括で契約し、個別に新電力を選べないケースもあり、北九州市の男性会社員(41)は「強制なので仕方なく新電力」とした。

 一方、新電力を選ばなかった理由(複数回答)は「慣れている九電がいい」が最多。「(新電力は)中長期的なサービス継続に不安がある」「検討・手続きが面倒」と続いた。

 福岡市の農業の男性(53)は「(新電力は)災害時の停電やアクシデントが発生した場合の対応が不安」との意見を寄せた。新電力が電力を調達する卸市場の取引価格高騰で、一部契約者の電気料金が跳ね上がった例を受け、料金変動の不安を指摘する声も目立った。

 アンケートは15~22日に実施した。 (山本諒)

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 このアンケートは、あな特通信員を対象にした調査です。多様な方々の生の声を聞き取るのが目的で、無作為抽出で民意を把握する世論調査とは異なります。

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