長野補選、野党共闘に暗雲 立民新人、共産と協定 連合や国民が反発

 4月25日投開票の参院長野選挙区補欠選挙を巡り、立憲民主党が他の野党や最大の支持母体である連合との関係に苦慮している。立民が擁立する新人候補が共産党の地元組織などと結んだ政策協定に対し、連合と国民民主党が「共産色が強すぎる」と猛反発。次期衆院選の野党共闘にも余波が及びそうだ。

 「われわれの政策と異なるものを協定として結び、それを了としていることが一番問題だ」。国民の榛葉賀津也幹事長は26日の記者会見で、参院長野補選に立民公認で立候補する新人の羽田次郎氏について、党推薦を取り消すかを近く決める考えを示した。

 問題視しているのは、羽田氏が2月末に立民、共産、社民の県組織や市民団体と結んだ政策協定。「2050年までに再生可能エネルギー100%を実現し、原発ゼロ社会をめざす」「日米同盟に頼る外交姿勢を是正」などとし、消費税5%への減税や核兵器禁止条約の即批准も掲げている。

 立民の枝野幸男代表は「長野県連の軽率な行動。党本部としてその内容に拘束されるものではない」として、3月17日に連合の神津里季生(こうづりきお)会長に陳謝した。連合は、羽田氏が旧民主党系の政治団体との間で別の政策協定を結び、枝野氏とも「二度と繰り返してはならない」との申し合わせができたとして、いったんは矛を収めた。

 しかし、連合傘下の民間産業別労働組合(産別)には、共産との協定が破棄されていないことへの不信と反発が大きい。国民には24日、自動車総連やUAゼンセン出身の参院議員3人が入党し、国民のある議員は「産別出身議員が加わったことで厳しい声が強まっている」と明かす。

 次期衆院選の足音も近づく中、野党共闘に漂う暗雲を払おうと、共産側は譲歩の姿勢を見せる。志位和夫委員長は、25日の会見で「個別の政策は違って当たり前で、一致点でやればいい」と表明。参院長野補選と同じ選挙日程の衆院北海道2区補選では、立民候補への一本化で合意したものの、政策協定に「原発ゼロ」や「消費税減税」を記載することは見送った。

 また、同日程の参院広島選挙区再選挙でも、立民が擁立する新人が市民団体と政策協定を結ぶ場に共産の県組織幹部が出席したことを「事実上の政策協定」(小池晃書記局長)と見なし、柔軟に対応した。 (川口安子)

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