スマホで視覚障害者ナビ 福岡市で実証実験

 視覚障害者の外出を音声でサポートしようと、北九州市の企業が開発中の歩行支援システム「アイナビ」の実証実験が、福岡市内であった。視覚障害がある参加者が専用アプリの入ったスマートフォン(スマホ)を持って天神周辺を歩き、使い心地を確かめた。

 北九州市八幡東区の「コンピュータサイエンス研究所」(林秀美社長)が国の補助金を活用して開発している。アイナビは歩行者用の経路情報をベースに、衛星利用測位システム(GPS)とスマホの電波を使い現在地を把握。右左折や横断歩道の場所などを音声で伝え、目的地へ案内する。同時にスマホのカメラで周辺の画像を認識し、歩行者用信号の色や車両の接近、障害物の有無を知らせる。

 同社によると、ビルの反射などで位置情報に5メートルほどの誤差が生じる場合もあり、白杖の携行を前提としている。3月14日、福岡市中央区の市立心身障がい福祉センターに集まった参加者はリュックサックの肩ベルトにスマホを装着。「30メートル先に交差点」「右折です」「赤色歩行者信号があります」「自転車がいます」といった音声を参考に、白杖を使って天神方面へ歩いた。

 実験後、参加者からは「雑踏の中で右折と左折を聞き間違えた。右、左と言ってほしい」「バス停も案内して」などの要望が上がった。市視覚障害者福祉協会の登本弘志副会長は「歩き慣れている道でも交差点までの距離が分かり安心感があった」と評価。その上で「ハード面の補助は心強いが、ソフト面の支援も大切。白杖を使っている人を見掛けたら『何か手伝いましょうか』と声を掛けてほしい」と話した。

 実験は同14~16日に福岡市内で行われた。半年から1年後の製品化を目指す。 (横田理美)

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