『ウィーン近郊』黒川創著 現代を堪えた男の生の軌跡

 四半世紀をウィーンで暮らしたもうすぐ50になる兄が、帰国すると告げた飛行機に乗っていなかった。空港まで行ったものの乗らずに、ウィーン近郊の部屋に帰り、自死したのである。妹の奈緒はオーストリアに渡り、大使館領事の久保寺や当地の友人たちに助けられながら、この世界に確かな居場所を見つけられなかった兄の生...

関連記事

PR

読書 アクセスランキング

PR