観光復興、潜む感染増の危険 地震5年の熊本「対策徹底するしか」

 東北と関西に適用された新型コロナウイルスの「まん延防止等重点措置」の対象になった仙台市は、東日本大震災から10年の節目を機に人の流れが増え、感染が広がったとされる。夜間の飲食が制限された東京からの流れ込みも大きかった。熊本地震から5年を迎える熊本県も観光復興を後押しする来訪者の増加が見込まれ、徹底した対策が求められる。

 青空に天守閣が映える熊本市中心部の熊本城。城郭の周囲に張り巡らされた地上数㍍の「空中回廊」には、5日も見学者の姿があった。友人と訪れた同市の山下翔さん(20)は「混雑が怖いので、天守閣は人出が落ち着いてから見に来たい」。熊本のシンボルに位置付けられる天守閣の内部の公開は26日からだ。

 熊本城総合事務所によると、公開初日は密を避けるため平日を選定。出入り口は常時開放し、見学者には氏名、住所を記載してもらう。大型連休中の人出を見て入場制限の実施を判断するという。岩山誠二副所長は「現時点ではさほど心配していない」と静観の構えだ。

 もう一つのシンボル、新阿蘇大橋。草原の新緑がまばゆい季節、交通インフラがほぼ復旧した阿蘇にとって観光地復権への期待は高い。昨年の大型連休中は利用を停止した草千里駐車場は、今年は通常営業の予定という。屋外での観光が中心とはいえ、油断すればあっという間に密になる。道の駅阿蘇は「消毒やマスク着用などの感染対策を徹底し、観光客を呼び込みたい」。

 佐賀県有田町では恒例の有田陶器市(29日~5月5日)が、検温、消毒、食べ歩き禁止などのルールを徹底して開催される。

 大都市での感染拡大後、数週間で九州にも影響が及ぶのがこれまでのケース。福岡県は往来が活発になる4月を迎えて感染対策に神経をとがらせ、外出時に目的地の感染状況を確認するよう注意喚起を継続中だ。県の担当者は「重点措置の対象地域だけ気を付ければいいわけではない。普段から対策を徹底してほしい」と呼び掛けている。(西村百合恵、綾部庸介、梅沢平)

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