陸前高田の記録映画2作、九州で公開 かさ上げ造成巡る喪失と希望

 東京芸大大学院への進学を控えた春、東日本大震災が起きた。被災地のボランティア活動をきっかけに東北に移住し、岩手県陸前高田市の人々の記録を続けている。映像作家、小森はるか監督のドキュメンタリー映画「空に聞く」(73分)と、「二重のまち/交代地のうたを編む」(瀬尾夏美さんと共同監督、79分)は、いずれもかさ上げ造成を巡る人々の喪失と希望に迫る作品だ。熊本市のDenkikanは4月9日~15日、福岡市のKBCシネマは5月15日から公開を予定している。

 ◆「空に聞く」

 「空に聞く」は、津波で夫婦経営の和食店と実家を流された陸前高田市の被災者で、2011年12月開局のラジオ局「陸前高田災害FM」で約3年半、パーソナリティーを務めた阿部裕美さんを撮った。

 FMにはラジオ局の運営について未経験の市民が集結した。18年3月の閉局まで、行政や再開店舗など生活情報を伝え、被災した市民の声を取材して放送した。支持を集めたのは、被災後の人々の「人恋しさ」があり、「(多くの人が)人の声を聞きたかったのでは」と阿部さんは振り返る。

 映画では阿部さんの放送のほか、毎月11日の月命日における黙とう呼び掛け、仮設住宅での避難市民へのインタビュー、装飾山車が市中を練り歩く伝統の「七夕まつり」の実況中継の姿を映し出す。

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