宣言解除からわずか3週間…「自粛疲れ」でまん延防止効果どこまで

 新型コロナウイルスの感染拡大防止で東京都など3都府県への追加適用が決まった「まん延防止等重点措置」を巡り、効果を疑問視する声が出ている。首都圏では「自粛疲れ」で人出の抑制が効きにくくなっている中で、感染力が強い変異株が広がっているからだ。専門家たちからは「もっと強い措置が必要」という指摘も出るなど、危機感が強まっている。

 「コロナとの付き合いが長くなってきた。国民の皆さんも、『またか』という感じを強く持っている」

 9日午前、重点措置の追加適用が議論された専門家による基本的対処方針分科会の会合。メンバーの一人で日本医師会の釜萢(かまやち)敏氏は会の終了後、記者団を前にこう語った。

 長引くコロナ対策で、引き締め効果は薄れつつある。厚生労働省に対策を助言する専門家組織によると、東京・歌舞伎町では、2度目の緊急事態が宣言された1月7日に約3万1千人だった夜間の人出は右肩上がりとなり、宣言期間最終日の3月21日は約3万5千人に上った。大阪市の繁華街ミナミでも増加傾向が続いた。

 厚労省の担当者は「重点措置による飲食店の時短営業は、感染拡大の一定の歯止めとなるはずだが、自粛疲れも顕著になっている」と頭を抱える。

 感染が急拡大する大阪府や兵庫県では、変異株が猛威を振るっている。専門家の一人は「大阪は重点措置で対応できるステージは過ぎており、今までで最大限の対策が必要だ。東京なども、人の接触を絞るなど、もっと強い対策をとるべきだ」と強調する。

 東京では緊急事態宣言の解除から、わずか3週間で重点措置が開始されることになった。専門家は「(大丈夫だと思い込む)正常性バイアスに流されやすくなっている。しっかり危機感を持たないと乗り切れない」と話した。 (山下真)

関連記事

PR

社会 アクセスランキング

PR