中国がミャンマー国境厳戒、コロナ感染増、軍など7000人派遣

 【平遥・坂本信博】ミャンマーとの国境にある中国南部の雲南省瑞麗市で3月末以降、ミャンマー人を含む新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認され、中国当局が神経をとがらせている。国軍によるクーデターを受けてミャンマーから中国に不法入国した人々から感染が広がったとの見方があり、現地に人民解放軍や警察官を派遣して国境の管理を厳格化。瑞麗市トップが感染拡大の責任を問われて解任される事態にも発展している。

 雲南省政府によると、3月29日以降、コロナの感染者が連日確認されており、31日には瑞麗市を都市封鎖。ミャンマーとの国境地帯は中国で唯一の「高リスク地域」に指定されている。

 省内での発症者や無症状感染者は4月9日現在で計100人超。うち約50人がミャンマー人のため、中国側では「不法入国者によってウイルスが持ち込まれた」との見方が強まり、在ミャンマー中国大使館は、ミャンマー側に国境の管理強化を要請している。

 中国はミャンマーにとって最大の貿易相手国で、同市は陸上交易の中心拠点。コロナ禍で両国の往来が制限されるまで数万人のミャンマー人が滞在していた。

 2月にミャンマーでクーデターが発生し、国軍による弾圧を逃れるためインドやタイなど隣国に脱出する人が相次ぐ中、中国は瑞麗市でミャンマー人の宿泊を禁じるなどして入国規制を強め、避難者の受け入れを拒む姿勢を見せてきた。

 瑞麗市とミャンマーの国境線は全長約170キロに及ぶ。中国メディアによると「国境を断固として守る」(雲南省幹部)ため、中国側は人民解放軍や警察など約7千人を瑞麗市に投入しているもようだ。

 瑞麗市トップは4月1日、中国国営中央テレビのインタビューで「全住民30万人のワクチン接種を5日間で終わらせる」などと発言していたが、雲南省共産党委員会が8日に解任を発表した。

 中国ではコロナの感染が広がった地域の責任者が解任や停職などの処分を受けている。昨年2月には、コロナの被害が最も深刻だった湖北省と省都の武漢市のトップが事実上更迭された。

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