ミイラの謎に科学で迫る 世界の42体展示 福岡市博物館で開幕

 ミイラの秘密に最新科学で迫る「ミイラ『永遠の命』を求めて」(西日本新聞社など主催)が10日、福岡市早良区の市博物館で始まる。技術の進歩がもたらすミイラの最新知見に触れることができる。6月27日まで。

 ミイラは一般的に「怖いもの」という印象が先に立つが、研究者にとってはとても興味深い対象だ。本展監修者で国立科学博物館館長の篠田謙一氏によると、20世紀に入ってコンピューター断層撮影(CT)やDNA型鑑定などを駆使することで研究が進展。性別や病気、生存年代、地域で異なるミイラの作りも分かるようになり、死生観を推し量れるようにもなった。

 展示されるミイラはエジプトや南米、欧州など世界各地の42体。

 エジプトの「腕を交差している男性のミイラ」(バーゼル文化博物館・バーゼル自然歴史博物館所蔵)は、放射性炭素年代測定で、紀元前410年から同250年ごろのもの。CT撮影の結果、35~40歳で椎骨に軽い骨粗しょう症とみられる痕があった。性器に手が加えられており、オシリス神話の影響が見られるという。

 日本からは4体が紹介される。福島県・貫秀寺の即身仏「弘智法印(こうちほういん) 宥貞(ゆうてい)」は、江戸時代前期の真言宗の高僧だ。疫病を鎮め人々を救済するため、食をほぼ断って石棺に入る「入定(にゅうじょう)」という究極の信仰によってミイラ化した。

 福岡展より先に開催された富山会場から、展示の一部を写真で紹介する。

 (文・大淵龍生、写真・納富猛)

 ▼ミイラ「永遠の命」を求めて 10日(土)~6月27日(日)、福岡市早良区の市博物館。月曜休館、ただし5月3日(月・祝)は開館し、同6日(木)を休館。一般1600円、中高生1200円、小学生600円。福岡展事務局(西日本新聞イベントサービス内)=092(711)5491(平日午前9時半~午後5時半)。

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