くんち、山鉾…2年連続中止、次々と

 新型コロナウイルス感染拡大の長期化によって、国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産など九州各地の伝統行事が2年連続で中止に追い込まれている。昨年誓った開催が実現できず、担い手たちは「断腸の思い」と唇をかんだ。

 例年7月に北九州市戸畑区で開かれる夏祭り「戸畑祇園大山笠」。振興会が11日、メイン行事「競演会」の中止を決めた。祭りはユネスコの無形文化遺産で、3日間で延べ約20万人が訪れる。全4地区の提灯(ちょうちん)山笠が披露される競演会は祭りのハイライト。麻生渡会長はワクチン接種の浸透など条件が整えば「来年を待つことなく、山笠の特別運行を積極的に考えたい」と話した。

 同じくユネスコ無形文化遺産で、大分県日田市で300年以上続く「日田祇園祭」は12日夜、メイン行事「山鉾(やまぼこ)巡行」の中止が決まった。例年は7月に最大で高さ約10メートルの豪華絢爛(けんらん)な山鉾9基が巡行する。昨年は神社で男衆による神事のみが行われた。振興会の後藤稔夫会長(99)は「残念だが、感染者が出たら取り返しがつかない」と述べた。

 長崎市の諏訪神社で10月に行われる秋の大祭「長崎くんち」(国重要無形民俗文化財)について神社関係者らは12日、奉納踊りと御神幸の中止を決めた。奉納踊りと御神幸が2年続けて中止となるのは、380年を超える歴史で初。

 神事のみ執り行うこととなり、池田剛康宮司は「命を大事にするための判断だが、断腸の思い」と声を震わせた。

 (古瀬哲裕、中山雄介、坪井映里香)

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