「18、19歳の厳罰化」衆院委の審議終わる 識者「議論深まり欠く」

 衆院法務委員会は14日、18、19歳を「特定少年」として成人扱いに近づける少年法改正案の審議を終えた。野党の一部は政府案から実名報道解禁などの規定を削除する修正案を提出したが、週内にも採決される見通し。政府案に対しては刑事法学者150人が連名で反対声明を出している。

 「同じ罪名でも名前が公表される子とされない子が出る。制度設計の矛盾だ」。立憲民主党の寺田学氏は政府側に問いただした。改正案は特定少年について家庭裁判所から検察に送致し、20歳以上と同じ刑事手続きにする罪を拡大。起訴後は実名報道を可能にする。

 ただし起訴されても刑事裁判所の判断で再び少年を家裁に戻す場合がある。その際に実名が公表されていると、社会復帰に支障が出るというのが寺田氏の主張だった。上川陽子法相は「政策的な判断をした」と述べるにとどめた。

 同党は、政府案から実名報道の解禁や将来罪を犯す恐れがあると判断された「虞犯(ぐはん)少年」の除外規定などを削除する修正案を提出した。次回16日に政府案とともに採決される見込み。

 3月末に発表された刑事法学者による声明は、政府案を「再犯を増加させる」と批判。呼び掛け人の一人、九州大大学院法学研究院の武内謙治教授(少年法)は「国会審議では与野党ともに18、19歳がいかなる存在かという根本が深められていない」と話した。

 少年法は2000年以降に4度改正された。衆院法務委での審議時間は最長25時間45分で、今回は17時間となっている。 (一瀬圭司)

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