【動画】ビッグバン第1号はコロナ対策も最先端 天神BCに“潜入”

 福岡市・天神の中心部、明治通り沿いにサイコロを積み上げたような幾何学的なガラス張りのオフィスビルがそびえ立つ。9月の完成を目指す「天神ビジネスセンター(BC)」だ。都心部再開発促進事業「天神ビッグバン」の第1号プロジェクトの内部に“潜入”した。

 天神BCは、天神地区で最高層となる地上19階(約89メートル、地下は2階)。新たなランドマークとなりそうだ。最上階に上がると、遮る物がない天神地区の眺望が四方に広がっていた。

 街のあちこちで別のビル解体、建設工事が進む。せわしなく動き回る重機や大型クレーンが映り込むビルのガラス壁を眺めると、新たな街へと変貌する「脈動」を感じる。

 天神BCは当初16階建ての予定だったが、国家戦略特区の特例で、航空法による建物の高さ制限が緩和され、当初計画から急きょかさ上げされた。施工業者の前田建設工業によると、工事の進み具合は3月末で約80%。新型コロナウイルス禍を踏まえ、手をかざすだけで個室のドアが自動開閉する非接触型トイレや、最先端の空調システムを完備している。

 案内をしてくれた同社天神プロジェクト作業所の塚本修史統括所長は「万全な感染症対策を講じ、福岡の街が元気になるようなビッグバンの象徴を目指したい」と語る。

67年前の記事でも開発ラッシュ

 天神の開発ラッシュはビッグバンが初めてではない。67年前、天神BCの一角にあった「西日本ビル」の“開館披露式”を、西日本新聞が1954年4月25日に報じている。

 「西日本ビルは(二十四日)午後三時半から約千名を招いて、開館披露式を行い、カクテル・パーティーや余興などで和気あいあいのうちに前途を祝福、晴れのスタートを切った」

 3日前の22日付の紙面でも「完成急ぐ七ビル 専門大店や劇場も出来る」との見出しを見つけた。西日本ビルに加えて、ほかの六つのビルも同じ時期に完成することを伝えている。

 天神BC西隣で解体を終えた「福岡ビル」の完成も今から60年前。当時も今と同じように、新たな街に生まれ変わるつち音が響いていたのだろう。 (宮下雅太郎、茅島陽子、竹次稔、福間慎一)

 ※過去の記事は、特設サイト「天神ビッグバン」のアーカイブコーナーに掲載しています 

 ◆天神ビジネスセンター 

 福岡市中心部の旧福岡ビル東隣に福岡地所が建設を進めるオフィスビル。2019年1月着工。テナントの大半はオフィス関連となり、通販大手の「ジャパネットたかた」も進出。地下2階には飲食店が並び、天神地下街や地下鉄天神駅と直結するため、誰でも回遊できる。今年9月の完成を見込む。

 ◆天神ビッグバン

 福岡市が2015年2月に打ち出した。国家戦略特区による「航空法の高さ制限緩和」や、市独自の容積率緩和制度などを組み合わせて建て替えを促すプロジェクト。市は24年までの10年間に延べ床面積を約1・7倍、雇用者数を約2・4倍にするなどの目標を掲げている。感染症対応を進めるビル向けに特例期限を26年末まで延長する。

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