18歳未満で変異株感染拡大 従来株の1・5倍、学校クラスター懸念

 全国で感染が広がりつつある新型コロナウイルスの変異株について、18歳未満の感染割合が、従来株と比べて1・5倍以上となっていることが国立感染症研究所(東京)の分析で分かった。若年層の感染が少ないとされてきた従来株と異なる様相を見せており、専門家は他の世代と同様に警戒が必要だと指摘する。感染が急拡大している大阪府は、小中高校の部活動休止の要請を決定するなど若年層対策に乗り出した。

 厚生労働省のデータによると、全国の自治体が13日までに報告した変異株感染者1159人(ゲノム解析分)の年代別内訳は、20代が225人(19・4%)と最も多かった。10歳未満の100人(8・6%)、10代の125人(10・8%)を合わせると、20代以下が全体の38・8%を占め、30~50代の36・3%を上回った。

 感染研が7日発表した変異株の症例分析(2月1日~3月22日)でも、18歳未満の感染者の占める割合が上昇。従来株と比べて0~5歳は1・83倍、6~17歳は1・63倍に上った。

 厚労省に感染対策を助言する専門家組織の脇田隆字・感染研所長は、14日の会合後の記者会見で「従来株に比べ、10代までの感染リスクが高い。学校でクラスター(感染者集団)が発生すれば、直ちに対策を行う必要がある」と強調した。

 もっとも、検査件数が少ない変異株は未解明な点が多い。若年層の割合が拡大した背景には、流行初期に発生した児童関連施設のクラスターが影響した可能性もある。

 大阪府は14日、小中高校の部活動の原則休止や、オンライン授業の活用を要請すると決定した。ただ、現段階での若年層対策について脇田氏は「インフルエンザのように、学校での集団感染が流行の主要因になると示されたわけではない。今後の状況を見ながら対策を準備していく」と慎重な見方を示す。

 日本小児科学会は「変異株への対策はこれまでと変わらない。アルコール消毒やマスクの着用を自分でできない小さい子どもには、親が気をつけてほしい」と呼び掛けている。

 (山下真)

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