雇い止め「無期転換妨害ではない」 福岡地裁、男性の請求棄却

 長年の有期雇用の末に雇い止めをするなどしたのは、法律で認められた無期雇用転換の申し込みから逃れるためだったとして、福岡市の男性(63)が勤め先の本社のNTTコムウェア(東京)に地位確認や差額賃金など計554万円を求めた訴訟で、福岡地裁は16日、原告の請求を棄却した。

 判決によると、男性は2004年から同社九州支店で嘱託社員として勤務し、1年ごとの契約を12回更新。17年3月末に59歳で雇い止めとなったが、翌月から地域限定の正社員として登用された。18年3月末の定年退職後は有期雇用の契約社員となり、現在も勤めている。

 13年施行の改正労働契約法は有期雇用期間が5年を超える場合に無期雇用への転換を申し込める、と規定。男性は権利取得の1年前に雇い止めをされた。

 判決理由で小野寺優子裁判長は、男性が所属していた営業部門は不採算性を背景に「人員削減の必要性があった」などと雇い止めの相当性を認定。その後に別部門で正社員として採用したのは「男性の雇用維持に向けたもの」と評価し、一連の企業側の行動について「無期雇用転換の申し込みの妨害が理由とは認められない」と結論付けた。

 原告側弁護士は「納得できない判決で控訴したい」と話し、同社は「判決内容を見ておらず、コメントは控える」とした。(森亮輔)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR