癒えぬ悲しみ、それでも… 熊本地震本震5年

 熊本、大分両県で震災関連死を含め計276人が犠牲となった熊本地震は16日、「本震」から5年を迎えた。被害の大きかった熊本県南阿蘇村などで遺族や住民らが鎮魂の祈りをささげた。

 本震発生時刻の午前1時25分、同村の旧阿蘇大橋近くでは、車ごと土砂崩れに巻き込まれて亡くなった阿蘇市の大和晃(ひかる)さん=当時(22)=の家族らが約5分間黙とう。冷たい風が吹く中、暗い峡谷を見つめ涙を拭う母忍さん(53)に、父卓也さん(62)と兄翔吾さん(28)が寄り添った。

 昨年10月に国道57号が復旧し、今年3月に新阿蘇大橋が開通したが、忍さんは今も通れずにいる。卓也さんは「復興して新たな人の流れができるのは当然のことだと思うが、家族を亡くした悲しみは時の流れで埋め合わせできるものではない」と語った。

 農学部生3人が犠牲になった東海大は、旧阿蘇キャンパス(南阿蘇村)と熊本キャンパス(熊本市)で追悼式を開催。教職員や学生ら約80人が参列し、荒木朋洋・九州キャンパス長は「3人を亡くした悲しみは消えないが、新しい農学部の復興を進めていきたい」と述べた。 (松本紗菜子、西村百合恵)

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