高齢者向けワクチン接種予約開始 先着順で電話殺到、抽選も

 65歳以上の高齢者への新型コロナワクチン接種について、筑豊地区の各自治体でも予約受け付けが始まっている。田川地区4自治体は19日、受付を開始したが、先着順の田川市では予約を受け付けるコールセンターに電話が殺到した。一方、接種場所への交通手段に乏しい高齢者のための送迎手段の確保も課題で、各自治体は知恵を絞る。5月上旬から順次始まる前例のない大規模接種に向け、模索は続く。 (吉川文敬)

 「1時間もかけるのにつながりゃせん」

 午前9時の開始直後から田川市のコールセンターに電話した男性(80)は疲れた表情を見せた。市役所にも「コールセンターにつながらない」など高齢者からの苦情が相次ぎ、一時、市役所代表窓口もパンク状態に。担当課には、なんとか予約をしたい高齢者が押しかける姿も見られた。受け付け開始後1時間半で枠が埋まり、市は「次は27日。しばらくお待ちください」と理解を求める。同日、予約が埋まった糸田町は「今回予約できなかった住民が希望すれば、次回分で優先する」と話す。

 先着順の受け付けが多い中、抽選とした自治体も。12日に受け付けを開始した鞍手町では当初、先着順だったが、同日午後には枠が埋まった。予約できなかったことへの苦情が町に相次いだことから、20日から30日までを次の予約募集期間とし抽選にした。電話が殺到すると見込んだ桂川町は、住民に「抽選」と説明し、13~22日を予約期間に。結果は郵送で通知する。町担当者は「混乱を避け、公平を期すため」と話す。

 赤村は先着順だが、より高齢者を優先する。

 交通手段のない高齢者に接種場所にどうやって来てもらうかについて、中山間地域が多い添田町は無料送迎を検討する。小竹町は初乗り無料タクシー券を配布予定。田川市はコロナ対策として、5月中旬に郵送予定の高齢者商品券(5千円)のタクシーへの積極利用を呼び掛ける。

 市内3カ所に接種会場を設けるほか、各会場への送迎も検討するのは飯塚市。宮若市は3カ所の接種会場に市内351カ所から無料送迎する方針。 県立大大学院の本郷秀和教授(社会福祉学)は「接種会場への交通手段の保証と同時に、福祉施設などと連携し認知症や独居の高齢者が取りこぼされることのないよう万全を期してほしい」と話した。

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