西部ガスと九電、LNG火力の共同開発検討 ひびき基地隣接地

 西部ガスと九州電力が、液化天然ガス(LNG)を貯蔵する西部ガスの「ひびきLNG基地」(北九州市若松区)の隣接地で、LNG火力発電所の共同開発に向けた検討を開始することが関係者への取材で分かった。西部ガスは単独での開発を目指していたが方針を転換する。九電にとっても環境規制が強まる中で、二酸化炭素(CO2)排出量を極力抑える高効率火力の確保につなげる狙いがある。

 近く両社が発表する見通し。発電所の出力や出資比率などは今後詰める。

 西部ガスは、2基の大型タンクで計36万キロリットルの貯蔵容量があるひびき基地を最大限活用するため、隣接地に総出力160万キロワット規模のLNG火力発電所を建設する計画を2014年に発表。18年には環境影響評価(アセスメント)手続きが終了した。

 当初は22年度に稼働し、九電などに売電することを目指したが、九州では太陽光発電などの再生可能エネルギーが普及し、原発再稼働で供給力が増加。九電は電力の小売り自由化で競合となる西部ガスが、競争力のある自前の発電所を持つことを警戒し、売電交渉は難航。開発に着手できないままだった。

 一方、世界的な「脱炭素」の流れで石炭火力への逆風が強まり、九電は将来的に発電効率の悪い石炭火力を最新鋭設備に更新する必要が出てきた。西部ガスとの共同開発でCO2排出量が石炭火力より少なく、高効率なLNG火力の電源確保につなげる利点が大きいと判断したとみられる。(山本諒、石田剛、吉田修平)

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