福岡244人「第4波」迫る 2週間で感染6倍「先手打たないと…」

 福岡県で21日、新型コロナウイルスの新規感染者が200人を大きく超えた。緊急事態宣言中だった1月以来の水準で、2週間前の同じ曜日と比べて6倍に急増。県は22日から福岡市内の飲食店に絞った営業時短要請を始めるが、従来型に比べ感染力が強く重症化に至る期間も短いとされる変異株が増えており、「感染防止対策も医療提供体制も先手を打たないと大変なことになる」(医療関係者)と危機感が強まっている。

 県内の4月の新規感染者数は14日の156人が最多だったが、21日は一気に250人に迫った。また、5日以降の抽出検査では、陽性者に占める変異株の割合が約半数に達している。

 感染の急拡大に伴い、専用病床(802床)の使用率も急速に悪化。20日現在では32・4%で、わずか10日間ほどで10ポイントも上昇した。感染状況を示す国の指標では、「まん延防止等重点措置」適用の目安となるステージ3に入った。

 県は16日に病床を1220床に増やす確保計画の見直し案をまとめたが、医療関係者と調整に入ったばかりで具体的な拡大時期は「未定」(県幹部)のまま。今後、変異株の猛威にさらされれば、専用病床や人手が追いつかず医療提供体制が逼迫(ひっぱく)する可能性は高い。

 服部誠太郎知事と西村康稔経済再生担当相は16日に電話会談し、重点措置適用の必要性についても意見交換。ただ、県独自の時短要請と同措置の違いは、重点措置が時短を1時間前倒しする程度。大阪や東京では都道府県内の全域に「網」をかけられない重点措置の効果の限界も露呈している。

 服部知事と福岡市の高島宗一郎市長は、同市への時短要請を発表した19日の共同会見で、さらに強い措置について「まず時短の効果を見極めたい」との考えを示した。ただ、対策の効果が見えるのは一般的に2週間後。「悠長に待っていられないかもしれない」。県幹部は厳しい表情でこう語った。 (黒石規之)

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