『悪人』爽やか封印した妻夫木聡が殺人犯、善悪の境をさまよう

フクオカ☆シネマペディア(37)

 金髪に染めた妻夫木聡(福岡県柳川市出身)が、出会い系サイトでつながった女性を殺害し、新たに出会った別の女性と愛し合う中で苦しむ地方の青年を演じる。「悪人」(2010年、李相日監督、原作・吉田修一)は、善悪の間をさまよう人間の危うさに迫るラブサスペンスだ。

 妻夫木演じる祐一は、幼少期に母親から捨てられ、長崎県の漁村で祖父母と暮らす。病気がちの祖父の介護をしつつ建築解体現場で働く。出会い系サイトで知り合った福岡市の保険外交員、佳乃(満島ひかり)は会う条件に現金を要求するが、それでも長崎から車を飛ばして向かうのである。

 その夜、約束の場所で、佳乃はハンサムで裕福な顔見知りの大学生(岡田将生)と鉢合わせし、そちらの車に乗ってしまう。だが、福岡、佐賀県境の三瀬峠で、話が弾まず不機嫌になった大学生に車から蹴り降ろされるのだ。追走していた祐一が佳乃を乗せようとするが、祐一に当たり散らし「レイプされたと訴えてやる」とまで言う。我を忘れてもみ合いになって、祐一は彼女を殺してしまう。

 光代(深津絵里)は佐賀県の田園地域で小、中、高校を過ごし、同じ地域の紳士服量販店で働く。同居の妹には彼氏がいるが、自分にはいない。「本気で誰かと付き合いたい」と、出会い系サイトで知り合ったのが、事件を起こした後の祐一だった。

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