カルデラ湖のほとりの奇談 町田康『湖畔の愛』

酒井信さん寄稿

 町田康の小説は架空の場所や匿名の場所を舞台にすることが多い。本作も実在しない「九界湖ホテル」を舞台にしたコメディー風の恋愛小説である。創業100年を迎えた老舗ホテルは、歴史的建造物として一部の愛好家に名が知れていたが、数年前から「稼働率がアパパ」になり、「経営はアホホ」の状態に陥っている。主人公の...

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