自分を責めないで「誰でも感染させうる」

 新型コロナウイルスは、十分に注意をしていても、感染したり他人に感染させてしまったりする可能性がある。専門家は「感染は誰の責任でもない。自分を責めないでほしい」と呼び掛けている。

「心配しなくていいよ」伝え続けて

 「まったく心配しなくていいよ」。福岡県久留米市の「のぞえ総合心療病院」の堀川公平院長は、職員が感染して仕事を休んだ際、そう声を掛け続けたという。職員は「職場に迷惑を掛けた」と自分自身を責めていたといい、「感染者を孤立させてはいけない。気に掛けている、と伝え続けることが重要だ」と訴える。

 大阪大の三浦麻子教授らによる昨春の調査では、「感染は自業自得だと思う」と答えた人の割合は米国の1%に対し、日本では11・5%に上った。南山大准教授で日本自殺予防センターの森山花鈴事務局長はその理由として、宴会を通じたクラスター(感染者集団)の発生など特殊な事例ばかりが注目されてきたことがある、と分析。「日本では感染者に落ち度があると考える『偏見』があるが、感染すること自体は何も悪いことではない」と強調する。

自宅療養、交流減り追い込まれることも

 福岡県と東京都で亡くなった女性はいずれも自宅療養中だった。保健所などは相次ぐ感染者の健康観察などに追われており、行政側に感染者の精神的なケアをする態勢が取れていない、と指摘される。精神科医で久留米大医学部の大江美佐里准教授は「自宅療養の場合、周囲との接触が少なくなり、精神的に追い込まれてしまうことが想定される。心の不調を感じたら、相談窓口などにSOSを発してほしい」と呼び掛ける。

 厚生労働省によると、2020年の自殺者は2万1081人で、19年から912人増加。自殺者が前年から増えたのは09年以来で、新型コロナが影響したとみられる。

 (山口新太郎、古川大二)

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