記者会見が仕事だとしても

 記者という職業柄、数え切れないほどの記者会見に出てきた。もちろん取材者としてだ。ただ一度だけ、取材される側として記者会見に出たことがある。仕事絡みではなく、全くの私事に関してである。

 8年前のこと。当時私はドラマの脚本を書く趣味があり、テレビ局主催のシナリオコンクールでたまたま優秀賞(2等賞)を取った。その表彰式の後に記者会見が設定されたのだ。

 そこで私が緊張したかといえば、本来小心者のくせに余裕綽々(しゃくしゃく)であった。自分を取材する側に置き換えればどんな質問が来るかだいたい予想できたし、そもそも隣に最優秀賞受賞者がいるのだ。客観的に見て私の注目度は相当低い。プレッシャーはゼロだった。

 それでも想定外の質問が出たときは慌てた。...

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